横須賀の名所−周辺を含めて−
| 浦賀の渡し(ポンポン船) | |
| なんと、市道を走るのが自動車でなく船なんである。浦賀港の東西を結ぶ水上ルートが、市道2073号(浦賀海道)というわけである。渡し船としては、1725年にはあったというから実に300年になんなんとする歴史がある。 ずっと村の渡しの船頭さんが、ぎっちら、ぎっちら、ぎっちらこと、櫓を漕いでいたが、昭和37年に動力船になって以来半世紀、ポンポン船として市民に愛されてきたという。 ポンポン船とは、焼玉エンジンを搭載した小型船のことで、主な用途は沿岸漁船だった。私の育った田舎漁村ではポンポン蒸気と言っていた。エンジンの排気音が特徴的で、ポンポンポンとのどかな音を朝な夕なに凪の浜辺に響かせていた。 現在の愛宕丸は2代目で、動力は焼玉からディーゼルになったと聞いたが、それでもポンポン船で通している。もはやポンポン船といえば浦賀の渡しのことであると広辞苑に載る日も近いか(期待)。 桟橋は浮き方式であるから、わずかに揺れている。船が接岸するときは、みよしを桟橋と一体の船止めに直接当てて、それだけ。船長は船が桟橋から離れないように操船するので操舵室から出られない。ワンマンシステムであるから乗客を誘導するとか、船をロープで固定するとかは一切なく、乗客はアシストなしに乗り降りする昔のまんまの方式でも、港の中なので揺れは気にならない。料金は乗ったら船長の前にある皿に入れ、釣りは客がその中から取る。 時刻表なんてものも無くて、こっちに船がいないときは設置されているボタンを押せば、対岸からすぐにやって来て、全員乗ったら出航。たった1人でもいいのだ。まさに、お〜い船方さんよの世界で、このゆるさ加減が、動力船になってもなお、昔懐かしい渡しとして市民に親しまれている所以か。 横須賀市唯一の市営交通だったが、令和4年4月から民間業者に事業が譲渡された。 令和7年11月4日改(平成28年11月4日初出) 東の船着場 西の船着場 ハーバーウォーク 燈明堂と浦賀港 詳しくは公式サイトへ |
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